住まいスッキリ!整理収納のすすめ vol.40

防災の日に考える「片付け」の意味
9月1日は「防災の日」でした。関東大震災に由来し、災害に備える大切さを見直す日として定められています。
非常食や避難経路の確認、見直しはもちろん大事ですが、実は「片付け」も防災に直結していることをご存じでしょうか。
大きな地震の際、家の中で怪我をする原因の多くは「家具の転倒」や「物の落下」だと言われています。
棚の上に積み上げた段ボールや、玄関に置きっぱなしの荷物。普段はさほど気にならなくても、揺れが来れば一瞬で凶器に変わります。
つまり、片付けることは命を守る第一歩なのです。
廊下や玄関は物置ではなく通路、避難経路です。
例えば、日常の片付けの延長で「避難の妨げになるものを玄関からどける」「高い場所に重い物を置かない」といった工夫をしてみましょう。また、防災グッズを整理して家族の誰もが取り出しやすい場所に置くのも立派な“片付け”です。整頓されていれば使用期限や消費期限など中身の点検もスムーズに行え、いざという時に慌てずに済みます。
さらに、防災の日がある9月を「家の安全点検月間」と位置づけて、家族みんなで片付けに取り組むのもおすすめです。
子どもには「おもちゃを床に出しっぱなしにしないのは転ばないためだよ」と伝えるなど、防災目線で声をかけると意識づけにもなります。
災害は忘れたころにやってくると言われます。
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片付けは単なる見た目の問題ではなく、「安心して暮らすための備え」。
防災の日をきっかけに、家の中を整理整頓して
“安心を育てる片付け”を始めてみませんか。
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Profile

お片付けサービス M’s Arrangement 代表 子だくさん整理収納アドバイザー
岩城美穂さん
5人の子どもを育てながら整理収納アドバイザー1級を取得。セミナー講師や個別コンサルタントの実績多数。「幸せになれるお片づけ」をお伝えしています。