食卓からはじまる住まいの元気 「干し野菜」編
「野菜を切って干す」このシンプルなひと手間で、お日様の恵みを受けて、野菜本来の美味しさが引き出され、深い味わいになるのです。人参やごぼうなどの根菜類やきのこ類はもちろん、キャベツや白菜などの葉物野菜、またりんごや柿、ぶどうなどの果物も自家製ドライフルーツに。おうちにあるいろんな野菜や果物を干してみて下さい。
干すポイント!
まず野菜を切ります。断面を多く切ったり、薄く切れば、早く乾燥します。途中で上下を裏返してまんべんなく乾かします。虫や鳥が心配なら、干し野菜ネットが便利。雨だけでなく、夜露もカビの原因になるので、日が暮れる前に取り込みます。水分の多い野菜はペーパータオルなどで水気を拭き取ってから干します。
干し野菜のメリット!
水分が抜けて甘味、旨味がアップするので風味も豊かになります。
かさが減るので野菜が簡単にたっぷり食べられます。
きのこ類は紫外線に当てることでカルシウムの吸収を助けてくれるビタミンD量が増えます。
保存性が高まります。
調理でのメリット!
水分が抜けるので調味料をよく吸収し、炒め物が水っぽくなりません。
野菜の味が凝縮されているので調味料は控えめでOKです。
煮物では味がよく染みて、加熱時間も短くなり、煮崩れしにくいです。
揚げ物では水分が飛んでいるので油はねせず、カラッと揚がります。
干し野菜の旨味がいいダシになります。(味噌汁、炊き込みご飯などダシ要らず)
では、干し野菜を使ったレシピをご紹介します。
★ ★ ★干しきのこのミルクパスタ ★ ★ ★
[材 料](2人分)
干しきのこ(しめじ、エリンギ、しいたけ、まいたけなどお好きなきのこの石づきを取ってバラバラにし、2日間カラカラになるまで干したもの) 20g
パスタ 160g
牛乳 200ml
にんにく 1片
オリーブオイル 大さじ2
水 100ml
塩 小さじ1
パセリのみじん切り 適量
[作り方]
① 干しきのこと水を耐熱容器に入れ、600Wのレンジで1分半加熱します。
② たっぷりのお湯と1%の塩(分量外)でパスタを茹でます。
③ フライパンにオリーブオイルとみじん切りにしたにんにくを弱火で炒め、香りがたったら戻したきのこを加えて炒め、きのこの戻し汁と牛乳を入れて沸騰直前で弱火にし、塩を加える。
④ 茹でたパスタを混ぜ合わせて皿に盛り、パセリを散らす。
◆ きのこ類や根菜、果物など水分が抜けてカラカラになるまで乾かすと1~2ヶ月常温保存できます(保存袋や瓶に入れて)。
★ ★ ★芋けんぴ ★ ★ ★
[材 料](4人分)
さつまいも(中) 2本
揚げ油 適量(少なめでいい)
はちみつ お好みで
シナモンシュガー お好みで
[作り方]
① さつまいもは皮付きのまま、スティックに切り、3時間~半日天日干ししてセミドライにする。
② フライパンに油を入れて160℃に熱し、さつまいもを揚げる。
③ こんがり色がついたら、油をきって、はちみつやシナモンシュガーをかける。
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冷蔵庫に保存していても時間とともに鮮度が落ちてしまうので、
使いきれなかった残り野菜もぜひ天日干しにして、上手く利用して下さい。
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Profile
野菜ソムリエ プロ
藤岡いづみ
親子食育イベントの企画や食に関するセミナー、料理教室の講師、企業や公的機関とのコラボ企画など滋賀をフィールドに幅広く活躍中。