食卓からはじまる住まいの元気 「里いも」編

里いもについて

日本には稲作よりも古い歴史を持ち、縄文時代には主食として食べられていたと言われています。
秋の風物詩「いも煮会」や「いも名月」など、祭りや神事には欠かせません。
ちょうど中秋の名月に収穫時期と重なるので、秋の収穫を祝って里いもがお供えされる地域もあります。

山で自生する「山いも」に対し、里で栽培されるので「里いも」と呼ばれるようになりました。
茎の根が肥大化して大きな芋となり(親いも)、親いもを囲むように子いもがつき、さらにその周りに孫いもがついて増えていくことから、子孫繁栄の縁起ものとして、お正月や祝いごとの料理に利用されます。

原産はマレー半島。熱帯地方で生まれた里いもは、寒さと乾燥が苦手。泥付きのまま新聞紙に包み、風通しの良い場所で常温保存します。加熱してから皮をむき、冷凍保存も可能です。
里いもの下ごしらえと言えば、手がかゆくなるのが心配ですが、加熱してから皮をむくと簡単です。皮に切れ目を入れてから茹でるか、半分に切って蒸すとつるりと皮がむけます。

栄養面では糖質の代謝を高めるビタミンB1、免疫力をアップさせるビタミンE、むくみ解消のカリウムなどを含みます。独特のぬめりは、ガラクタンとグルコマンナンといった水溶性食物繊維。食後の血糖上昇を緩やかにする作用や腸内環境を整えてくれます。
いも類のなかでは、糖質もカロリーも低いのでダイエット中の方にもオススメです。
里いも料理と言えば煮物が定番ですが、スパイスやエスニック調味料との相性もいいです。熱帯アジア生まれですからね。

★ ★ ★里いものカレー唐揚げ ★ ★ ★

[材 料](3〜4人分)


里いも   400g


●薄力粉    大さじ3


●水    大さじ3


●カレー粉   小さじ1


●塩   小さじ1/3


●黒こしょう   少々


塩   適量


[作り方]


① 里いもは包丁で1周ぐるっと切れ目を入れる。耐熱容器に並べ水をふり、ラップをふんわりかけ、600Wの電子レンジで6分加熱する。
熱いうちに皮をむき、一口大に切る。


② ボウルに●を混ぜ合わせる。


③ ①の里いもを②に入れ、きつね色になるまで揚げる。

 

★ ★ ★里いものアジアンサラダ★ ★ ★

[材 料](2人分)


里いも   250g


ミックスナッツ    20g


パクチー    お好きなだけ


●ナンプラー   大さじ1


●ライム果汁(レモンでも)   大さじ1


●砂糖   少々


[作り方]


① 里いもは皮ごと茹でて火が通ったら皮をむき、一口大に切る。


② ①を合わせた●で和えて、粗く刻んだミックスナッツを混ぜる。


③ 皿に盛り、刻んだパクチーを添える。

Profile

野菜ソムリエ プロ

藤岡いづみ

親子食育イベントの企画や食に関するセミナー、料理教室の講師、企業や公的機関とのコラボ企画など滋賀をフィールドに幅広く活躍中。

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