食卓からはじまる住まいの元気 「にんじん」編
にんじんについて
「健康野菜」と聞いて「にんじん」を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか?それは見た目からも元気がもらえそうな色が影響しているのかもしれません。にんじんのビタミンカラーはカロテンとリコピンによるもの。いずれの含有量も野菜の中でトップクラスです。
カロテンの名は英語の「carrot キャロット」が語源です。カロテンは体内でビタミンAになり、皮膚や粘膜を丈夫にするため免疫力を高め、風邪予防にも。また抗酸化作用が強いので、肌の老化防止にも効果があると言われています。
にんじんの原産地はアフガニスタン山麓。そこからヨーロッパに伝わった西洋系とシルクロード経由で中国へ伝わった東洋系があります。日本へは江戸時代に東洋系が、明治以降に西洋系が伝わり、現在ではオレンジ色の西洋種が栽培しやすいこともあり主流で、年中スーパーに並んでいます。東洋種の代表と言えば「金時にんじん」。今でも正月料理の彩りには欠かせません。鮮やかな紅色はリコピンによるもの。リコピンは活性酸素を減らす働きがあります。
他にも紫、白や黄色といったカラフルな品種があります。
生で食べる場合、ビタミンCを酸化させてしまう酵素を持つため、レモンや酢を加えるとビタミンCを効率的に摂取できます。もみじおろしを作る時は、大根とにんじんを別々におろして、食べる直前に合わせるとビタミンCの損失が少ないです。
オススメの保存方法
使いたい大きさにカットし、茹でてから水分をよくきり保存袋へ入れ冷凍します。
1ヶ月程保存可能で、カレーや煮物など使いたい分だけ、すぐ調理できて便利です。
調理のポイント
カロテンは皮の近くに多く含まれているので、皮ごと調理します。気になる場合は薄くむいていただきましょう。油と一緒に食べるとカロテンの吸収率がアップします。
★ ★ ★ にんじんごはん ★ ★ ★
[材 料]
にんじん 1本 (150g)
ちりめんじゃこ 30g
米 2合
●酒 大さじ2
●うすくちしょうゆ 大さじ1.5
●みりん 大さじ1
細ねぎ 適量
[作り方]
① 米は洗って、ザルにあげておく(30分)。
② にんじんの半分はすりおろし、残りは千切りにする。
③ 炊飯器に①の米、●の調味料を入れ、2合の目盛りまで水を入れる。
④ ②のにんじんとちりめんじゃこを入れて混ぜ、炊飯する。
⑤ 器に盛り、細ねぎのみじん切りを散らす。
★ ★ ★ キャロットマフィン ★ ★ ★
[材 料](マフィン型6個分)
にんじん 1本 (150g)
薄力粉 150g
ベーキングパウダー 小さじ1
シナモン 小さじ1
卵 1個
きび砂糖 80g
米油(サラダ油でも) 80ml
レーズン 60g
[作り方]
① にんじんは皮ごとすりおろす。
② 薄力粉、ベーキングパウダー、シナモンは合わせて2回ふるっておく。
③ ボウルに卵を溶き、きび砂糖を混ぜ合わせ、米油を少しずつ入れ、さらによく混ぜる。①のにんじんも混ぜる。
④ ③に②を数回に分けて入れ、さっくり混ぜる。レーズンを加え、粉っぽさがなくなるまで混ぜる。
⑤ マフィン型に流し入れ、180度に予熱したオーブンで25分焼く。
Profile
野菜ソムリエ プロ
藤岡いづみ
親子食育イベントの企画や食に関するセミナー、料理教室の講師、企業や公的機関とのコラボ企画など滋賀をフィールドに幅広く活躍中。